【生い立ち】
貧乏かつ夫婦仲が悪い両親の間に生まれ、放置されて育った。
幼少期には自分で食べ物を調達しないといけなくなり、物乞いをしたり食料を盗んだりしてどうにか食いつないでいた。
少年期になるとスリを始める。一応両親はいるため孤児グループに入ることはできず、かといって普通家庭の子の仲間に入ることもできず、孤独な少年時代を過ごす。
15歳になる頃にはスリや窃盗でそこそこの額を稼ぐようになり、小綺麗な恰好ができるようになる。ダーツやビリヤードなどで遊ぶようになり、酒や煙草もおぼえる。
ある名家のライオンラビット獣人のお嬢様との間に子供ができる。不良との間にできた子供を産むわけにはいかないから堕胎すると言われたため、一人で育てることを条件に産んでもらう。生まれたら彼女の気が変わり普通の家庭が築けるかもしれないと期待していたが、生まれたばかりのブラストと少額の手切れ金を渡され、町から出ていくように言われる。
乳飲み子を残して捕まるわけにはいかないので短時間で稼げるロクでもない仕事をしてどうにか稼ぎつつブラストを育てる。
ブラストが学校に行くようになってからは万が一の時には寮に入ればよいだろうと考え、スリや詐欺の仕事を再開する。
窃盗団を作り大物を狙うようになる。
【人物】
幼少期から少年期までの間ずっと栄養不足状態だったため少年体型のまま成長が止まってしまった。
躾をされたことがないため常識がない。親に愛されたことも抱きしめられたことも一緒に何かしたという記憶もないため普通の家庭というものが分からない。ブラストに「普通」を求められるが、「普通」というものが分からないのでどうすることもできず、度々揉めることとなる。
学校に行っていなかったため文字の読み書きがほとんどできない。
何度も飢え死にしそうになり「食べなきゃ…死にたくない…」とそればかり考えて生きてきたので命をとても大事だと考えている。
【ブラストとの関係】
どう関わっていいのか分からない。ブラストが何を求めているのかも分からない。嫌われていると思っているので必要以上に干渉しない。
親としての義務は果たそうと思っているので生きるために必要なものは与えるし、希望があれば極力叶えたいと思っている。
窃盗団の仕事を手伝いたいというブラストの希望を受け入れて手伝わせているが、辞めたいと言われたら引き留める気はない。自由に生きればいいと思っている。
自分とは全く違う息子を自分に似なくてよかったと思っている。ちょっと誇らしく思っているところもある。その一方で同類ではないことに寂しさを感じているところもあり、二つの意味を込めて「あいつは俺と違うから」とよく言っている。
【ジュードさんとの関係】
男前だからという理由でちょっかいを出していたが、おおらかで優しいところや包容力があるところ、自分の過去を知っても軽蔑しないだろうという安心感などから次第に惹かれていった。
生きなきゃ生きなきゃと思って人生を突っ走ってきたが、いい加減疲れて終わりにしたいという気持ちがどこかにあるため、金を積んだら食ってくれそうなところにも惹かれている。
生涯愛し愛されたいと願っているが、自分がどれだけ愛したところで相手は自分を置いて去ってしまうと思っているところがあり、常に別れを意識している。
何でもない時には甘えられるが、辛い時は甘えたり頼ったりすることができない。辛いことにはひとりで立ち向かわないといけないと思っている。
ジュードさんからは「おっさん幸薄そうだから俺が導いてやらんと」的な感じに思われているらしい。
【 ジュード&スティール】
自分が誰に傍にいてほしいと思っているか気付いてしまったスティール。
そんな時にジュードさんが傘を持って迎えに来てくれた…
【 ジュード&スティール】
ひとに頼ることに慣れるのが怖いスティール